【環境対策】「武蔵野クリーンセンター」環境活動探訪記#6
排ガスと灰はどこへいくの?
排ガスの行方
蒸気が出ている煙突
ごみを燃やすと出る高温の排ガスは、ボイラ内のファンを通る水を沸騰させ、蒸気を作ることで冷やされます。その後、フィルターを通り、有害物質が取り除かれた後に煙突から排出されます。これらの排ガス処理装置は、中央制御室にあるコンピューターにより制御され、全国トップレベルの排ガス自主規制数値をクリアしています。実は、煙突から出ているものは綺麗な蒸気なんです。
蒸気タービン発電機の仕組み
また、ボイラで作られた蒸気は、蒸気タービン発電機へと運ばれ、タービン内にある金属の羽根車を高圧蒸気の力で回転させて発電していきます。毎分8000回転、蒸気は400度にまで達します。
ここで作られた電気は、クリーンセンターだけでなく、市役所や総合体育館など周辺公共施設でも使われています。また、蒸気タービン発電機の途中から取り出した蒸気は、市役所と総合体育館の空調、温水プールの熱源に利用されています。
灰の行方
灰選別室の様子
焼却炉から出た灰は、灰選別設備で細かく砕いて、金属などを取り除き、粉のような灰にします。この灰をトラックで日の出町にある二ツ塚最終処分場まで運んでいきます。
エコセメントで作った人形
これまでは埋め立てていましたが、近年は日の出町に施設を建設し、エコセメントにして有効活用されています。エコセメントで作られたブロックやベンチは、歩道や公園で使われているそうです。
工場見学のまとめ
ごみの分別が、地球に優しい身近な行動
ごみがどのように処理されているかわかりましたか?武蔵野市では、最新鋭の技術により、エネルギーや資源を無駄にしない方法でごみを処理しています。しかし、技術力ではカバーできない部分もあります。それが、分別です。
皆さんは、お住まいの地域のごみの分別ルールを守れていますか?ルールが細かく、わかりにくい部分も多いかもしれませんが、分別ができていないとCO2排出量が増え、環境負荷が高くなってしまいます。さらには、処理するためのエネルギーも多く必要となるため、税金もその分必要となります。皆さんの税金を大切に使うためにも一人ひとりがルールを守ることが大切なんです。
また、ぜひ見ていただきたい動画がこちら。
職員の方が周知啓発のために、手作りした動画です。武蔵野市では、リチウムイオン電池は危険・有害ごみで出すルールになっています。もし、燃やさないごみで出してしまうと、どこかの処理の工程で発煙、発火の恐れがあります。武蔵野クリーンセンターでも過去7回、消防を呼ばなければならない火災事故が発生しており、とても危険なものです。
燃えたリチウムイオン電池
ごみの分別は、環境配慮・税金の有効活用・危険な発煙発火を防ぐために大切なことです。ぜひ、武蔵野クリーンセンターやお住まいの地域のごみ処理施設を訪れて、私たちが出しているごみがどんな人たちによって、どのように処理されているかを学んでみましょう。
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◇◇◇ 環境活動探訪記バックナンバー ◇◇◇
- #1 海洋ゴミゼロプロジェクト
- #2 砂浜回復活動
- #3 子ガメ放流
- #4 植樹でCO2を減らせ!
- #5 子ガメ観察会レポート2022
- #5 武蔵野クリーンセンター